はじめに

初めまして。株式会社CACICA代表の吉田と申します。

弊社はブランドマーケティングスタジオという少し特殊な視点のサービスを提供している会社です。

日本には数多くの素晴らしいプロダクトやサービスがあり、日本人の国民性の現れだと感じる一方、多くの会社・ブランドが短期的かつ爆発的売上の向上を求め、デジタルマーケティングで目標のCPAやROASが取れる広告を「正義」とし、数字が取れる手法に頼り切っている現状があります。

さて、筆不精の私がなぜこのような《コラム》を書くことに至ったのか。

それは、昨今のデジタルマーケティングだけに頼り切った手法に対する危機感からです。現在ブルーオーシャンのカテゴリであったとしても、数年後には競合で溢れます。競合が増えることでCPAが高騰し、限界CPAを超えてしまうブランドは衰退する、もしくは限界CPAを上げるために原価を下げ、協力会社にしわ寄せがいく。これはどのビジネスモデルにも当てはまることではないかと考えています。

多くの経営者の方々がこの事実に気づき、消費者に対し「売るコミュニケーション」だけではなく「伝えるコミュニケーション」を取り入れることで、あらゆるプロダクトやサービスの成長に貢献したいと考えています。


マーケティングとブランディング

近代マーケティングの父と呼ばれるフィリップ・コトラーは「マーケティングとは、個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスである」と表現していますが、実際の現場ではどうでしょうか。

私個人としては「データ化された仮想顧客をいかに効率よく攻略・刈り取りし、売上に結びつけるか」という感覚をとても強く感じていました。そのために数字が取れる「キラーワード」だけに、重きを置きがちなブランドも多いのではないでしょうか。

一般的に、マーケティングは「自ら直接メッセージを発して、相手に自分のイメージを伝える」。ブランディングは「何らかの方法で、相手に自分のイメージを持ってもらう」と例えられます。

発想の起点として、マーケティングは「自社商品の特長は何か? 特長を打ち出すべきか?」であり、ブランディングは「消費者のどのような感情を揺さぶり、どのようにして感情移入を形創っていくべきか?」となります。

これは端的に、

マーケティング=自社のプロダクトをどうすれば売れるか

ブランディング=消費者にどう伝えれば選んでもらえるか

この違いであるといえます。

私がブランディングを学び始めるきっかけとなったデビット・アーカー著の「ブランド論」によると、ブランディングは「ブランドの無形的資産価値を築き、それを高め、また活用することにある。ブランドの無形的資産価値の主な側面は、『ブランド認知』『ブランド連想』『顧客基盤からのロイヤルティ』である」と書かれています。シンボルマークの違いで洋服の値段に10倍以上もの差が出ることを、みなさんもご存知なはずです。

つまりこれは、ブランドの持つプラスの面だけでなく、マイナスの面も含めた総合的な価値ということです。

このように、ブランドの無形的資産価値とは、ブランドの発信しているコミュニケーションそのものでもあり、「攻略や刈り取り」という施策だけではプラスの力学が働きづらいのです。

長期的な観点で知名度を高め、より多くの人からより強い感情移入を形創り、ブランドに対する「指名買い」を増やすためには、何をすればよいのか。

その方法を知りたい経営者の方、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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